当番を公平に決める方法|不公平感が生まれる5つの原因と対策

基本の考え方

当番の不満は回数の差だけでは説明できません。不公平感が生まれる原因を5つに分け、決め方のルールをどう明文化すれば納得が得られるかを整理しました。

先に結論:公平さは「回数」だけでは作れない

当番の不満が出るとき、原因は「回数が違う」ことだけではありません。同じ2回でも、平日の朝30分土曜の4時間では負担がまったく違います。回数だけをそろえても、負担の重い側に不満が残ります。

納得を得るために必要なのは、次の2つです。

  1. 負担の量を、回数ではなく合計時間で見ること
  2. 決め方のルールを、決める前に全員へ伝えておくこと

2つ目が抜けていると、どれだけ丁寧に割り振っても「なぜ自分がこの日なのか」が伝わりません。公平さは結果ではなく、手続きが見えているかどうかで受け取られます。

不公平感が生まれる5つの原因

実際に不満が出やすいのは、次の5つの場面です。自分の団体でどれが起きているかを確認してみてください。

不公平感の原因と対策
原因 起きていること 対策
1. 時間差 回数は同じでも、当番1回あたりの拘束時間に差がある 合計時間で見る。長い当番は1回で2回分と数える
2. 曜日差 土日の当番が特定の家庭に偏る 土日と平日を分けて回数を数える
3. 回答差 希望を出す人ほど当番が増え、出さない人が免れる 未回答者の扱いを事前にルール化する
4. 連続 先週も今週も同じ人が入っている 直近に当番があった人を後回しにする
5. 不透明 誰がどう決めたのか分からない 決め方を先に共有し、実績を全員に見せる

見落としやすいのは3番

「希望を出すと当番が回ってくる」状態になると、正直に答えた人ほど損をします。これが続くと、回答率そのものが下がります。未回答の人を割り当て対象にするかどうかは、最初に決めて全員に伝えてください。

納得を得やすい決め方のルール

次の順番で決めると、あとから説明できる割り振りになります。上から順に見て、同じだったら次の条件へ進む、という使い方をします。

割り振りの優先順位
順位 条件 狙い
1 「対応できる」と答えた人を、「条件付き」より先に選ぶ 無理のない人から埋める
2 これまでの合計当番時間が少ない人を先に選ぶ 負担の総量をならす
3 前回の当番から日が空いている人を先に選ぶ 間隔をあける
4 前日に当番があった人は後回しにする 連日の負担を避ける
5 ここまで並んだらランダムに決める 特定の人に偏らせない

この順番には理由があります。1番を先に置くのは、無理をした参加が続くと辞退につながるからです。2番で回数ではなく時間を見るのは、冒頭で述べた時間差を吸収するためです。

手作業でこの順番を毎回たどるのは大変なので、実績を自動で集計する仕組みを使うと現実的になります。仕組みの詳細は当番の自動割り当てとは?で説明しています。

ルールをどう共有するか

ルールは、当番表と一緒に配るのではなく、年度はじめや加入時に一度だけ共有するのが効果的です。当番表と同時に出すと「言い訳」に見えてしまうことがあります。

共有文の例

【当番の決め方について】
当番は、次の順番で決めています。
1. 「対応できる」と回答された日から優先して割り振ります
2. これまでの当番の合計時間が少ない方を優先します
3. 前回の当番から日が空いている方を優先します
4. 上記が同じ場合はランダムに決定します
※締切までにご回答がない場合も、割り振りの対象になります
※各自の当番回数・合計時間は当番表からご確認いただけます

あわせて、各自の当番回数と合計時間を見られる状態にしておくと、感覚のずれが減ります。「自分ばかり多い気がする」という不満の多くは、実際に数字を見ると解消します。

例外をどう扱うか

公平さのルールを作るうえで難しいのが例外です。次の3つは、あらかじめ扱いを決めておくと揉めません。

当番に出られない事情がある人

介護、持病、乳児がいるなどの事情は、その都度交渉にすると本人にも周囲にも負担がかかります。免除するのか、別の役割に振り替えるのかを団体として決め、申告の窓口を用意してください。

兄弟姉妹が複数いる家庭

「1家庭あたり」で数えるのか「1人あたり」で数えるのかを決めます。スポーツ少年団では1家庭単位が一般的です。詳しくはスポーツ少年団の当番決めで扱っています。

途中から参加した人

年度途中の加入者は当番回数が少なくなります。参加期間で割った回数で見るか、加入後の一定期間は対象外にするかを決めておきます。

例外は「隠さず、記録する」

例外そのものは問題ありません。問題になるのは、例外が一部の人にしか見えていないときです。免除や振り替えを行った場合は、その事実を(理由は伏せてよいので)記録として残しておくと、翌年の引き継ぎでも揉めにくくなります。

よくある質問

当番の回数を全員そろえれば公平になりますか?
なりません。1回30分の当番と4時間の当番では負担が違うため、回数だけをそろえると長時間の当番が続いた人に不満が残ります。合計時間もあわせて見るのが現実的です。
当番を代われない人にはどう対応すればよいですか?
免除するか、別の役割(名簿づくり、備品管理など当日でなくてもできる作業)に振り替えるかを、団体として先に決めておきます。その場の交渉にすると不公平感の原因になります。
毎回同じ人ばかりに当番が回ってしまいます。
希望を出す人と出さない人の差が原因であることがほとんどです。未回答の人を割り当て対象に含めるかどうかをルールとして決め、事前に全員へ伝えてください。
くじ引きで決めるのは公平ですか?
手続きとしては公平ですが、都合の悪い日に当たった人が交代相手を探すことになり、結局は個別交渉が発生します。希望を先に集めてから割り振るほうが、全体の手間は少なくなります。

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